福島県の積算担当者が令和8年改定で確認すべき5項目
福島県の積算担当者が令和8年改定で確認すべき5項目
令和8年改定のうち、福島県の積算担当者にとって「今どう扱えばいいか」がはっきりしていない5つのテーマを取り上げます。それぞれ対応が必要な人・放置した場合のリスク・今すぐ確認すべきこと・現時点の優先度で整理しました。
※各項目の「対応が必要な人」「放置した場合のリスク」「今すぐ確認すべきこと」「優先度」は、一次資料で確認した変更内容をもとにした実務上の整理です。個別工事の最終判断は発注者に確認しましょう。
こんな人向けの記事です
- 令和8年改定のどこが「自分ごと」なのか、優先順位をつけて把握したい方
- 個別テーマの解説は読んだが、実務でどう動けばいいかまで落とし込めていない方
この記事の目次
1専門工事業者等の諸経費率
「その他の率は中間値+1%を標準」という表現が、「専門工事業者等の諸経費の率は中間値を標準とし、地域の特殊性等を考慮」という表現に変更されました(令和8年3月11日改定)。
対応が必要な人:専門工事業者等諸経費率を用いて建築・電気・機械設備工事の積算を行う担当者。
放置した場合のリスク:旧表現の「中間値+1%」のまま計算を続けると、新基準を適用した場合の金額とずれが生じる可能性があります。
今すぐ確認すべきこと:この変更は令和8年3月11日改定分にあたるため、福島県(令和7年12月版を参照)ではまだ反映されていません。まずは自分の工事が国基準か福島県基準かを確認しましょう。
★★☆☆☆優先度:福島県では未反映のため、今すぐの対応は不要です。次回改定で反映される可能性があるため、内容だけ把握しておきましょう。
2単位施工単価(鉄筋・型枠/絶縁ケーブル)
鉄筋・型枠の単位施工単価(ベース単価/シフト単価の2方式、令和7年12月改定)は福島県にすでに反映済みです。一方、電気設備の絶縁ケーブル(EM-EEF・EM-EEFG)の補正単位施工単価(令和8年3月11日改定)は未反映です。
対応が必要な人:鉄筋・型枠の数量積算を行う建築担当者、配線工事を積算する電気設備担当者。
放置した場合のリスク:「単位施工単価は一括で更新された」と思い込むと、反映済みのものと未反映のものを混同するおそれがあります。
今すぐ確認すべきこと:鉄筋・型枠は現行の福島県基準どおりで問題ありません。絶縁ケーブルは新しい単位施工単価がまだ使えない点だけ覚えておきましょう。
★★☆☆☆優先度:鉄筋・型枠は対応不要(すでに反映済み)。絶縁ケーブルも福島県では未反映のため、現時点で急ぎの対応はありません。
3週休2日補正
国は令和8年4月1日以降、週休2日補正を廃止しました(経過措置は令和8年3月31日までに入札手続開始の工事)。福島県は試行要領を継続しており、補正係数自体に変更はありません(変更は工事成績評定の減点猶予期間の延長のみ)。
対応が必要な人:週休2日を採用する建築系工事の担当者。特に国発注・福島県発注の両方を扱う場合。
放置した場合のリスク:国基準(廃止)と福島県基準(継続)を混同すると、補正係数の適用有無を誤るおそれがあります。
今すぐ確認すべきこと:発注者が国か福島県かをまず確認し、国発注の場合は経過措置の該当有無(令和8年3月31日までの入札手続開始かどうか)を確認しましょう。
★★★★☆優先度:国と福島県で扱いが分かれる項目で、実際に混同しやすいテーマです。週休2日を採用する案件では早めに確認しておきましょう。
4見積内訳書5項目の記載義務化
令和8年6月1日以降の入札公告分から、見積内訳書への5項目記載が義務化されました。対象項目が未記入の場合、入札無効となります。
対応が必要な人:令和8年6月1日以降に入札公告される工事に応札する全担当者。
放置した場合のリスク:見積内訳書のフォーマットが5項目に対応していないと、入札そのものが無効になります。
今すぐ確認すべきこと:自社で使っている見積内訳書のフォーマットが5項目を満たしているか、次の入札までに確認しましょう。
★★★★★優先度:令和8年6月1日以降の入札公告案件はすでに即対応が必要です。5項目中に未記入箇所がないか、この記事を読んだタイミングで一度見直しましょう。
5労務費ダンピング調査
建築工事版の特別控除式「直接工事費×(1-0.1または0.2)×0.97」が福島県では令和8年6月1日入札公告分から適用されます。ただし国交省のガイドライン本文・FAQ集には「電気設備工事」「機械設備工事」という語が登場せず、電気・機械設備工事への適用可否は一次資料上明記されていません。
対応が必要な人:建築工事の入札担当者(低価格帯での入札を検討する場合は特に)。電気・機械設備工事の担当者も取り扱いが未確定である点に留意が必要です。
放置した場合のリスク:調査基準を下回る価格で入札すると、労務費の説明を求められる可能性があります。電気・機械設備工事は判断基準そのものが不透明なため、対応方針を立てにくい状態です。
今すぐ確認すべきこと:建築工事は控除式の計算方法を事前に確認しましょう。電気・機械設備工事は、調査対象になるかどうかを発注者に個別に確認しておきましょう。
★★★★☆優先度:建築工事は令和8年6月1日以降すでに適用対象です。電気・機械設備工事は判断基準が不透明なぶん、早めに発注者へ確認しておきましょう。
まとめ
この記事のポイント
- 今すぐ対応が必要なのは「見積内訳書5項目」と「労務費ダンピング調査(建築工事)」です。令和8年6月1日以降の入札公告案件では、この2つを優先して確認しましょう。
- 「専門工事業者等の諸経費率」「絶縁ケーブル単位施工単価」は令和8年3月11日改定分にあたり、福島県ではまだ反映されていません。内容の把握だけしておけば十分です。
- 「週休2日補正」は国と福島県で扱いが分かれるため、混同によるミスが起きやすいテーマです。発注者がどちらの基準かを確認する習慣をつけましょう。

