改修工事の積算ミスに要注意|撤去再設置の歩掛は手動で補正が必要

改修工事の設計書でよく登場する「撤去再設置」や「取外し再取付」という項目。
一見、単純な作業に見えますが、その積算には新築工事にはない落とし穴が潜んでいます。
「古い機器を外して、新しいのを取り付けるだけでしょ?」
その認識のまま積算を進めると、必要な歩掛を見落として積算額が大幅に不足する危険性があります。
本記事では、金抜設計書で「撤去再設置」の項目に遭遇したとき、
どこに注意すべきかポイントを解説します。
この記事の結論
「撤去再設置」は積算ソフトに登録されていないケースがほとんど。
撤去歩掛+新設歩掛を手動で合算して積算する必要がある。
撤去再設置とは?改修工事で登場する理由
「撤去再設置」とは、ある機材(パッケージエアコン・室外機など)を一度取り外し、改めて設置する作業のことです。
たとえば外壁改修工事のために、室外機を一時的に仮置き場へ移動し、
工事完了後に元の位置へ戻す、といったケースが代表的です。
なぜ積算額がズレるのか?積算ソフトの落とし穴
「撤去再設置」「撤去再取付」という項目は、積算ソフトに登録されていない場合がほとんどです。
そのため、ソフトで検索しても出てこないため「撤去のみ」または「設置のみ」で積算してしまいがちです。
しかし実際の工事は「撤去」と「再設置」の両方の作業が発生するため、
両方の歩掛を合算して積算しなければなりません。
【計算例】
撤去歩掛の労務費:0.4
設置歩掛の労務費:1.2
↓
積算ソフト上で労務費を「1.6」に手打ちして積算する必要があります
積算担当者がやりがちな2つのミス
❶ 新設の歩掛しか見ていない
新しい機器の設置費用だけを計上し、既存機器を撤去する手間を完全に見落としてしまうケース。
❷「撤去歩掛」の存在を知らない
一般的に撤去作業の歩掛は、新設作業の歩掛の30〜50%程度で計上されます。
(例:新設歩掛が1.0人工なら、撤去歩掛は0.4人工など)
この「撤去歩掛」がきちんと計上されているか確認する視点が不可欠です。
代価表で必ず確認すべきチェックポイント
代価表に「〇〇 撤去再設置」とあった場合、
その内訳に「〇〇 撤去」と「〇〇 新設」の2つの項目が存在するかを必ず確認してください。
もし代価表が一行で記載されている場合は、
手動で撤去歩掛と新設歩掛を足して積算する必要があります。
✅ チェックポイント
「撤去」の歩掛が計上されているか?
「新設」の歩掛が計上されているか?
両方の歩掛を合算して積算ソフトに手打ちしているか?
まとめ|「撤去再設置」は必ず歩掛の合算を忘れずに
「撤去再設置」は積算上、撤去と新設の2つの独立した作業の組み合わせです。
積算ソフトに自動登録されていないケースがほとんどのため、
両方の歩掛を手動で合算して積算することが必須となります。
改修工事の積算では、この視点を持つだけで
積算ミスと過大・過少積算のリスクを大幅に減らすことができます。

