現場管理費率の算定式を読む|Joの計算方法と純工事費Npの考え方【令和8年版】
積算担当の皆様、お疲れ様です。今回は現場管理費率の算定式を解説します。共通仮設費率との最大の違いは、計算の基礎が「直接工事費(P)」ではなく「純工事費(Np)」である点です。
この記事のポイント:現場管理費率Jo は純工事費Np(直接工事費+共通仮設費)を基礎として算定する。共通仮設費を求めてからでないとNpが確定しない点に注意。
新営建築工事の算定式
公共建築工事共通費積算基準(令和8年改定)別表-8に定められた新営建築工事の現場管理費率の算定式は次のとおりです。
Excel入力式:
Jo = EXP(5.899-0.447*LN(Np)+0.831*LN(T))
純工事費Npとは
現場管理費率の算定に使うNp(純工事費)は、直接工事費に共通仮設費を加算した金額です。
純工事費(Np)= 直接工事費 + 共通仮設費
※Npも千円単位で算定式に代入します。
注意:現場管理費率の算定には、共通仮設費(率による分+積み上げ分の合計)を確定させてからNpを計算する必要があります。共通仮設費の積み上げ分がある場合は忘れずに加算してください。また、現場管理費率を算定する場合の純工事費には処分費を含まないものとされています。
全7種類の算定式一覧
| 別表 | 工種区分 | 算定式(Excel形式) | Npの適用範囲(千円) |
|---|---|---|---|
| 別表-8 | 新営建築工事 | EXP(5.899-0.447*LN(Np)+0.831*LN(T)) | 10,000〜5,000,000 |
| 別表-9 | 改修建築工事 | EXP(7.079-0.538*LN(Np)+0.773*LN(T)) | 3,000〜1,000,000 |
| 別表-10 | 新営電気設備工事 | EXP(5.961-0.387*LN(Np)+0.629*LN(T)) | 10,000〜1,000,000 |
| 別表-11 | 改修電気設備工事 | EXP(6.038-0.431*LN(Np)+0.736*LN(T)) | 3,000〜1,000,000 |
| 別表-12 | 新営機械設備工事 | EXP(4.723-0.252*LN(Np)+0.428*LN(T)) | 10,000〜1,000,000 |
| 別表-13 | 改修機械設備工事 | EXP(6.221-0.461*LN(Np)+0.800*LN(T)) | 3,000〜1,000,000 |
| 別表-14 | 昇降機設備工事 | EXP(7.438-0.448*LN(Np)) | 5,000〜500,000 |
Joの値は小数点以下第3位を四捨五入して2位止めとします。
昇降機設備工事の取り扱い
共通仮設費率と同様、現場管理費率においても昇降機設備工事(別表-14)は工期Tを含まない式です。NpのみでJoを算定します。
昇降機設備工事の現場管理費率:
Jo = EXP(7.438 - 0.448*LN(Np))
Npの適用範囲:5,000〜500,000千円(5,000万円〜5億円)
算定例で確認する
国土交通省の算定例(令和8年・新営建築工事)で確認します。
直接工事費:165,520,850円 / 共通仮設費(率分):6,819,459円 / 積み上げ分:1,292,000円
純工事費 Np = 165,520.850 + 6,819.459 + 1,292.000 = 173,632.309(千円)
Jo = Exp(5.899 - 0.447 × loge(173,632.309) + 0.831 × loge(10.3)) = 11.52(%)
共通仮設費の積み上げ分を忘れずにNpに含める点が実務上のポイントです。次回は積み上げと率の使い分けについて詳しく解説します。
