福島県の公共工事で最近勝てなくなってきた…その理由を考えてみる

積算実務コラム

福島県の公共工事で最近勝てなくなってきた…その理由を考えてみる

こんな方におすすめの記事です

  • 昔より落札件数が減ったと感じている方
  • 福島県の公共営繕工事の入札をしている方
  • 積算精度を見直したい方
  • 公共入札の落札率を高めたい方

目次

  1. 1.結論:勝てなくなったのではなく、環境が変わった
  2. 2.競争相手は少しずつ増えている
  3. 3.2020年 福島県がエスティマからRIBC2へ移行
  4. 4.2022年 資材単価が毎月更新になった
  5. 5.歩掛や計算方法が複雑化している
  6. 6.2025年 公共営繕積算ソフトの選択肢が増えた
  7. 7.金入設計書の公表で積算研究が進んでいる
  8. 8.2026年 資材価格高騰で積算精度の重要性がさらに高まった
  9. 9.勝つ会社は積算を研究している
  10. 10.まとめ

1結論:勝てなくなったのではなく、環境が変わった

最近、「以前より落札できなくなった」「予定価格に近いと思ったのに勝てない」という声を聞くことがあります。しかし、必ずしも会社の実力が落ちたとは限りません。実際には2020年以降、福島県の公共営繕工事を取り巻く環境が大きく変化しています。

  • 福島県のRIBC2移行
  • 資材単価の毎月更新
  • 歩掛や補正市場単価の複雑化
  • 公共営繕積算ソフトの選択肢増加
  • 金入設計書公表による積算研究の進展
  • 資材価格高騰による積算精度の重要性向上

以前と同じやり方でも積算はできます。しかし、以前と同じやり方で勝ち続けることは難しくなっています。

2競争相手は少しずつ増えている

まず考えられるのが競争環境の変化です。福島県の公共営繕工事は、全国的に見ればまだ競争が激しい地域ではありません。他県では1案件に対して10社・15社・20社が応札することも珍しくありません。それと比較すると、福島県の営繕工事は現在でも比較的競争が少ない案件があります。

とはいえ、以前より応札者が増えている案件があるのも事実です。昔は落札できていた価格帯でも、現在は複数社が高い精度で応札しているケースが増えてきています。

32020年 福島県がエスティマからRIBC2へ移行

2020年は福島県の公共営繕積算における大きな転換点でした。福島県の発注者側積算システムが、長年利用されていたエスティマからRIBC2へ移行しました。全国的には既にRIBC系システムへ移行していた自治体も多く、福島県の移行は比較的遅いタイミングでした。

この移行によって、発注者積算との整合性・積算データの考え方・設計書の作成方法などをこれまで以上に意識する必要が出てきました。2020年以降の公共営繕積算は、それ以前とは別の時代になったと言ってもよいかもしれません。

42022年 資材単価が毎月更新になった

以前は物価資料の改定も年数回でした。しかし2022年頃からは、積算ソフトで利用する資材単価の毎月更新が広がりました。近年は資材価格の変動も大きくなっています。

そのため、毎月更新単価を利用している会社と年数回の更新を前提としている会社では、積算精度に差が生じる場面も増えてきました。資材価格の変動が大きい現在では、発注者が採用している単価と自社積算の単価差が、そのまま積算精度へ影響する時代になっています。

5歩掛や計算方法が複雑化している

現在の積算は、単価を確認して終わりではありません。歩掛の適用条件・補正市場単価・共通費計算・各種補正係数・積算基準の備考や注記などを確認する必要があります。近年は補正市場単価の利用も増え、計算方法そのものも複雑になっています。発注者積算との誤差を小さくするためには、積算基準や補正条件への理解が以前より重要になっています。

62025年 公共営繕積算ソフトの選択肢が増えた

近年の大きな変化として、公共営繕積算ソフトの選択肢が増えたことが挙げられます。以前の福島県では、営繕積算ソフトの選択肢は現在ほど多くありませんでした。そのため、多くの企業が限られた積算環境の中で積算業務を行っていました。

しかし近年は状況が大きく変わっています。現在では多数の公共営繕積算ソフトが存在し、建築積算に強いソフト・電気設備積算に強いソフト・機械設備積算に強いソフト・土木と営繕を併用しやすいソフトなど、それぞれ異なる特徴を持った製品が登場しています。

近年充実してきた機能

  • 歩掛分解
  • 補正市場単価対応
  • 共通費計算
  • 住標歩掛対応
  • E1・B1・M1などの県単価対応

その結果、発注者積算との整合性を高めやすい環境が整っています。また、企業によって入札している案件は異なります。学校や庁舎などの建築工事が中心の会社もあれば、電気設備工事や機械設備工事を主力としている会社もあります。

そのため2025年以降は、「どの積算ソフトを使っているか」ではなく、「自社が参加する入札案件に対して最適な積算ソフトを選択できているか」が重要な時代になってきています。以前は限られた選択肢から積算ソフトを選ぶ時代でしたが、現在は自社の受注方針や得意分野に合わせて積算ソフトを選ぶ時代へ移行しつつあります。

7金入設計書の公表で積算研究が進んでいる

見逃せない変化の一つが金入設計書の公表です。特に福島市・郡山市・いわき市などでは、設計金額を確認できる案件があります。以前は「発注者がなぜその金額になったのか」を推測するしかありませんでした。

しかし現在は、どの単価を採用したのか・どの歩掛を適用したのか・どこで差が発生したのかを研究できる環境があります。その結果、積算を研究している会社と研究していない会社との差が以前より広がりやすくなっています。

82026年 資材価格高騰で積算精度の重要性がさらに高まった

近年は資材価格の変動が非常に大きくなっています。以前なら多少の単価差であれば大きな影響はありませんでした。しかし現在は違います。単価の違いがそのまま積算結果へ影響するケースも増えています。そのため、毎月更新単価に対応した積算ソフトを活用する企業も増えています。

9勝つ会社は積算を研究している

最近の福島県営繕工事を見ていると、勝つ会社と勝てない会社の差は、会社規模ではないように感じます。むしろ、積算基準を研究している・金入設計書を分析している・自社に合った積算ソフトを選んでいる・積算結果を検証している、こうした積み重ねが差になっています。

以前と同じ方法でも積算はできます。しかし、以前と同じ方法で発注者積算に近付けることは年々難しくなっています。2020年以降の環境変化に対応しながら積算精度を高めている企業ほど、安定した落札につながりやすくなっているように感じます。

10まとめ

  • 競争参加者が少しずつ増えている
  • 2020年のRIBC2移行
  • 2022年頃からの資材単価毎月更新
  • 歩掛や補正市場単価の複雑化
  • 2025年以降の公共営繕積算ソフトの選択肢増加
  • 金入設計書公表による積算研究の進展
  • 2026年以降の資材価格高騰

つまり、「最近勝てなくなった」のではなく、「2020年以降の環境変化に対応できている会社とそうでない会社の差が大きくなった」と考える方が実態に近いのかもしれません。

公共入札の落札を増やしたい企業様へ

SEKISAN-PROでは、福島県の公共営繕工事に対応した積算ソフトのご相談を承っています。

  • 現在の積算ソフトに不満がある
  • 建築・電気・機械設備に強い積算ソフトを探している
  • 積算精度を向上させたい
  • 公共入札の落札件数を増やしたい

このようなお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。

▶ 福島県の公共営繕積算に関するご相談はこちら

どの積算ソフトを選べばいいか迷っていませんか?

公共建築・公共土木・設備工事など、工事内容に合わせた積算ソフト選びをお手伝いします。
匿名OK・会社名不要です。

よろず相談箱はこちら →