【仙台市】建築・電気設備の積算ソフトならメビウス8を検討したい理由

仙台市や宮城県内の公共工事で、積算ソフトの入れ替えを検討している。このようなお悩みはありませんか。

  • いま使っているソフトが土木中心で、営繕(建築・電気・機械設備)の積算になると手入力が増える
  • 仙台市の金入設計書と突き合わせると、どうしても金額が合わない箇所が出てくる
  • 各社のカタログを見ても、どこがどう違うのか判断がつかない
  • 価格だけで選んで失敗した経験があり、今度は中身で比べたい

積算ソフトは一度導入すると数年単位で使い続けるものです。比較する軸があいまいなまま決めてしまうと、導入後に「結局、前と同じところで手が止まる」という状態になりかねません。

この記事を書いた人

公共営繕の積算に実務として携わり、SEKISAN-PROの運営に参加しています。公共積算を行う会社から寄せられる相談や、入札結果・金入設計書の分析を通じて、100社以上の事例に触れてきました。

同じ「積算ソフトが合わない」という話でも、原因が単価の選び方にある会社、共通費の設定にある会社、そもそも積算の考え方が発注者とずれている会社があります。この記事は、そうして見えてきた判断の分かれ目をもとに整理しました。

この記事を読むメリット
  • 宮城県内でよく見かける積算ソフト4製品の位置づけが整理できます
  • カタログでは比べにくい「5つの比較軸」がわかります
  • デモや体験版で、どこを見れば判断できるのかがわかります
  • 導入後に後悔しやすい失敗パターンを、事前に避けられます
  • 建築・電気設備が中心の会社について、私の結論も記載しています

結論:ソフトは「得意分野」で絞り、「単価の扱い」で決める

この記事の結論

積算ソフトの比較は、次の2段階で進めると判断しやすくなります。

  1. 第1段階(絞り込み):自社が主に扱う工事種別と、製品の得意分野が重なっているかで候補を絞る。土木系の製品でも歩掛を選択すれば営繕の積算は行えますが、建築・電気設備が得意な製品と機械設備が得意な製品があります。
  2. 第2段階(決定):残った候補を「単価の収録・検索性」「単価の根拠が追えるか」「共通費と仮設費の計算」「金入設計書との照合」の4点で比べる。

価格・サポート・操作性はもちろん重要ですが、それらは第2段階を通過したあとの話です。先に価格で絞ると、そもそも自社の工事に合わないソフトが候補に残ってしまいます。

公共工事の積算は、自社の施工費を計算する見積りとは目的が違います。発注者が積算基準どおりに組んだ予定価格を、こちら側で再現・推定する作業です。つまり積算ソフトに求められるのは「速く計算できること」よりも、発注者と同じ基準・同じ単価で計算できることになります。

この視点が抜けると、「操作は快適になったけれど、金入設計書と金額が合わない」という結果になりがちです。比較のときは、操作性よりも先に単価と基準の扱いを見てください。

宮城県内で見かける積算ソフト4製品

仙台市・宮城県内の公共工事で名前を聞くことが多いのは、おおむね次の4製品です。

製品名一般的な位置づけよく見かける使われ方
アトラス土木積算で広く使われている製品です。歩掛を選択することで営繕の積算も行えます土木工事が主体で、営繕も扱う会社
Gaia土木を中心に導入実績がある製品です。こちらも歩掛を選択することで営繕に対応できます土木工事が主体で、営繕も扱う会社
メビウス8公共営繕に対応した製品で、建築・電気設備に強い印象があります営繕工事の比率が高い会社、電気工事業者
みつもりくん設備系の製品で、機械設備に強い印象があります管工事・空調衛生設備の業者

注記:上記は各社の公表資料をもとにした正式な機能比較ではなく、宮城県内での一般的な利用傾向や実務上の認識をもとに整理したものです。実際の対応範囲・仕様は製品やバージョン、契約内容によって異なります。導入を検討する際は各製品の販売元に直接ご確認ください。

なお、福島県では見かける製品でも宮城県ではほとんど使われていない、という地域差があります。東北全体で同じ顔ぶれというわけではないので、他県の情報をそのまま持ち込まないほうが無難です。

宮城県内での各製品の事情については、【仙台市】公共積算ソフトを比較|宮城県内で見かけるソフトと選び方で整理しています。この記事では、そこから一歩進めて「どう判断するか」に絞って解説します。

比較軸1:対応範囲と得意分野

最初に確認したいのは対応範囲です。ただし「できる・できない」の二択ではありません。

土木系のソフトでも営繕の積算は行える

アトラスやGaiaのような土木積算を主軸とした製品でも、歩掛を選択することで営繕の積算に対応できます。土木専用だから営繕には使えない、という理解は正確ではありません。

そのうえで押さえておきたいのは、製品ごとに得意な分野が分かれているという点です。私が宮城県内で見聞きしている範囲では、メビウス8は建築と電気設備に強い印象があり、みつもりくんは機械設備に強い印象があります。

したがって比較のときは「営繕に対応しているか」ではなく、自社が主に扱う工事種別に、その製品の得意分野が重なっているかという見方をするほうが実態に合います。

対応範囲で確認したいこと
  • 自社が主に扱う工事種別(建築・電気設備・機械設備)の歩掛がどこまで収録されているか
  • 公共建築工事標準単価積算基準に基づく複合単価が扱えるか
  • 設備の市場単価・単位施工単価が収録されているか
  • 土木と営繕を1本で扱う場合、歩掛の切り替えがどの程度の手間になるか

兼業の会社は、比率で判断する

土木と営繕の両方を受注している会社では、受注比率の高いほうを基準に考えるとずれが少なくなります。現状で土木が8割なら土木系の製品を軸に営繕の歩掛を使う、営繕を増やしていきたいのなら営繕に強い製品を軸にする、という判断です。

製品選びの考え方全般については、積算ソフト選びの考え方でも整理しています。

比較軸2:単価の収録と検索のしやすさ

対応範囲で候補を絞ったら、次は単価です。積算の精度は、ほぼ単価の扱いで決まると言っても過言ではありません。

収録されている刊行物と適用時期

公共建築工事の積算では、物価資料などの刊行物単価を参照します。確認したいのは、どの刊行物が収録されているか、そして適用時期を切り替えて計算できるかです。

公告前月の単価を使う案件と、WTO対象で前々月の単価を使う案件とでは、参照すべき号が変わります。ソフト側で適用時期を指定できないと、過去案件の検証をするたびに手作業になります。

地区の選択ができるか

刊行物単価には地区区分があります。仙台市の工事であれば仙台市の単価を優先し、掲載がなければ東北、全国という順で見ていくことになります。ソフトでこの地区順位を設定できるかどうかで、入力の手間が大きく変わります。

刊行物の地区区分は、設計書の備考欄に細かく記載されているとは限りません。備考欄から読み取れるのは、使用している積算基準の種類程度にとどまる場合が多いので、ソフト側で地区を切り替えて検証できる機能が実務では効いてきます。

市場単価の3段階に対応しているか

設備工事では、市場単価・補正市場単価・補正市場単価加工という段階があります。この3段階のどこを使うかで金額が変わるため、ソフト上で区別して扱えるかは重要な確認点です。

市場単価の考え方については、仙台市の市場単価に迷ったときの確認方法で詳しく整理しています。

検索のストレスは実務に直結する

積算作業の時間の多くは、単価を探す時間です。名称の一部で横断検索ができるか、規格で絞り込めるか、よく使う単価をお気に入り登録できるか。こうした点は地味ですが、1案件あたりの作業時間に確実に影響します。

比較軸3:単価の根拠をソフト上で確認できるか

これは見落とされやすいものの、精度を上げるうえで最も重要な項目のひとつです。

複合単価を歩掛に分解できるか

公共建築工事の複合単価は、材料費・労務費・諸経費などの構成要素から成り立っています。ソフトが単価を「結果の数字」としてしか持っていない場合、金入設計書と金額が合わなかったときに原因を追えません。

単価をダブルクリックすると代価表が開き、構成する歩掛と数量、諸経費率まで確認できる。この階層が見えるかどうかで、検証作業の質が変わります。

根拠の確認でチェックしたいこと
  • 複合単価から代価表(歩掛)へ掘り下げられるか
  • その単価がどの積算基準・どの参考歩掛りを参照しているか表示されるか
  • 専門工事業者等の諸経費率が、どの値で計算されているか見えるか
  • 改定があったとき、新旧どちらの基準で計算しているか判別できるか

基準改定への追従

公共建築工事標準単価積算基準は改定されます。改定後は諸経費率や歩掛が変わるため、ソフト側の更新がどのタイミングで提供されるかも確認しておきたいところです。更新が年1回なのか、改定に合わせて随時なのか。これはサポート契約の内容とセットで確認してください。

比較軸4:共通費・仮設費の計算

直接工事費が合っていても、共通費の段階でずれることがあります。しかもこの部分は金額が大きいため、ずれたときの影響も大きくなります。

共通費の率計算と積み上げ

共通費は、共通仮設費・現場管理費・一般管理費等から構成されます。それぞれ率計算で算出する部分と、積み上げで算出する部分があります。ソフトが工種別の算定式に対応しているか、積み上げ項目を個別に入力できるかを確認してください。

また、工期や工事場所などの設定条件によって率が変わります。設定条件の入力画面がどこにあり、どの項目を入力すると結果にどう反映されるかは、デモのときに必ず触らせてもらうべき部分です。

仮設費でずれが出やすい理由

共通仮設費のなかでも、仮設費は会社ごとの考え方が出やすい項目です。ソフトのデフォルト設定のまま使っていると、発注者の積算と食い違うことがあります。

この点は積算ソフトの仮設費がずれる理由で詳しく扱っていますので、あわせてご確認ください。

注意:共通費の率は積算基準で定められていますが、発注機関ごとに運用上の取り扱いが異なる場合があります。宮城県・仙台市の案件では、それぞれの運用資料を確認したうえでソフトの設定を合わせてください。

比較軸5:金入設計書との照合のしやすさ

積算の精度を上げる方法は、ひとつしかありません。開札後に公開された金入設計書と、自社の積算を突き合わせて、ずれた原因を特定することです。

出力の形が照合しやすいか

ソフトから出力される内訳書の形が、発注者の設計書と近い構成になっていると照合が格段に楽になります。逆に、独自のレイアウトでしか出力できないソフトだと、照合のたびに並べ替え作業が発生します。

照合のしやすさでチェックしたいこと
  • 内訳書を設計書と同じ階層(科目・中科目・細目)で出力できるか
  • Excel形式で出力でき、自由に加工できるか
  • 単価欄に、使用した単価の出典や記号を併記できるか
  • 過去案件のデータを呼び出して、単価だけ差し替えて再計算できるか

単価の記録を蓄積できるか

照合で判明した設計書単価は、次の案件の資産になります。ソフト内で自社単価として登録できるか、あるいはExcelに書き出して管理できるか。どちらの方法でもかまいませんが、記録が残らない運用だけは避けたいところです。

単価を記録する際は、単価そのものだけでなく、適用時期・地区・規格・工事種別を同じ行に残しておくと、次に使うときに迷いません。

デモ・体験版で確認する手順

カタログを比べるより、実際に触ったほうが早く判断できます。ただし、何となく操作するだけでは違いが見えません。次の手順で進めてください。

STEP1 過去案件を1件用意する

すでに開札が終わり、金入設計書が手元にある案件を選びます。規模は中程度のもので、自社が実際に積算した結果が残っているものが理想です。

STEP2 ズレやすい項目を確認する

設計書全体を入力してもらう必要はありません。市場単価・複合単価・代価表・共通費・仮設費など、自社で過去に差が出やすかった項目を3〜5点程度選びます。

各社のデモで同じ条件を確認し、計算結果だけでなく単価の根拠や代価表まで追えるかを比較します。サンプルデータを見るだけでは比較になりません。自社の業務で実際に確認したいポイントを検証することが重要です。

STEP3 単価の根拠を開いてもらう

複合単価をひとつ選び、代価表まで掘り下げてもらいます。歩掛と諸経費率が確認できるか、参照している積算基準が表示されるかを見てください。

STEP4 共通費の設定条件を変えてもらう

工期や設定条件を変更したときに、共通費がどう動くかを確認します。設定画面のわかりやすさも、ここで判断できます。

STEP5 金入設計書と突き合わせる

出力した内訳書と金入設計書を並べて、どこまで一致するかを確認します。ずれた場合に、その原因をソフト上で追えるかどうかが最終的な判断材料になります。

STEP6 サポート体制を確認する

導入後に質問できる窓口があるか、基準改定時の更新がどう提供されるか、担当者が変わったときの引き継ぎ支援があるかを確認します。価格差の多くは、ここに表れます。

仙台市で起きやすい失敗パターン

失敗1:ソフトを入れれば精度が上がると思っている

積算ソフトは計算を速く正確に行う道具であって、発注者の考え方を自動的に当ててくれるものではありません。どの単価を選ぶか、どの設定条件を入力するかは、使う側の判断です。導入前に「何が原因でずれているのか」を切り分けておかないと、入れ替えても同じ結果になります。

失敗2:得意分野を確認せずに決めてしまう

対応範囲の項目で触れたとおり、土木系の製品でも歩掛を選択すれば営繕の積算は行えます。問題は「できるかどうか」ではなく、自社が主に扱う工事種別で快適に使えるかどうかです。機械設備が主体の会社が建築・電気に強い製品を選ぶと、歩掛を探す手間が増えることがあります。デモのときは、必ず自社の主力工種の案件で確認してください。

失敗3:価格だけで決めてしまう

初期費用の差は、1案件の積算ミスで簡単に逆転します。1億円規模の工事で1%ずれれば100万円です。価格は最後の判断材料にとどめ、まずは精度と検証のしやすさで比べることをおすすめします。

失敗4:他県の情報をそのまま持ち込む

積算ソフトの普及状況は地域によって差があります。また、発注者ごとの運用も異なります。宮城県・仙台市の案件に使うのであれば、宮城県内での導入実績とサポート拠点の有無も確認しておきたいところです。

建築・電気設備が中心ならメビウス8を第一候補に

ここまで5つの比較軸を挙げてきました。そのうえで、私自身の結論を書いておきます。

仙台市・宮城県の公共営繕積算という観点では、建築工事や電気設備工事を中心に扱う会社であれば、私ならまずメビウス8を検討します。理由は、この記事で挙げた比較軸にそのまま重なるためです。

単価をストレスなく検索できる

営繕の体系で単価を探せるため、工種を横断して探し回る手間が少なくなります。比較軸2で挙げた「検索のストレス」は作業時間に直結する部分です。土木の歩掛から営繕の歩掛を選び直しながら進める運用と比べると、営繕が主体の会社では差が出やすいところだと思います。

積算根拠をソフト上で追える

複合単価から代価表へ掘り下げ、構成する歩掛と諸経費率まで確認できます。比較軸3で書いたとおり、金入設計書と金額が合わなかったときに原因を追えるかどうかが、精度を上げられるかの分かれ目になります。結果の数字だけを持っているソフトでは、ずれた理由がわかりません。

公共営繕の積算基準に沿って組まれている

建築・電気設備の積算基準に沿って作られている点が、強みのひとつだと思います。発注者と同じ基準で計算することが積算の目的である以上、ここが土台になります。

もちろん、すべての会社に最適とは限りません。機械設備が主体の会社や、土木の比率が高く営繕は一部という会社では別の選択が合理的な場合もあります。最終的にはデモで自社の案件を入力し、この記事の5つの軸で確認してください。

まとめ

この記事のまとめ
  • 比較は2段階。まず自社の主力工種と製品の得意分野で候補を絞り、残った候補を4つの軸で比べる
  • 軸1:単価の収録と検索のしやすさ(刊行物・適用時期・地区・市場単価の3段階)
  • 軸2:単価の根拠をソフト上で確認できるか(代価表・歩掛・諸経費率・参照基準)
  • 軸3:共通費と仮設費の計算(率計算と積み上げ、設定条件の反映)
  • 軸4:金入設計書との照合のしやすさ(出力形式・単価の記録)
  • デモは自社の過去案件で確認する。サンプルデータでは判断できない
  • 価格は最後の判断材料。精度と検証のしやすさを先に見る
  • 建築・電気設備が中心なら、まずメビウス8を比較候補に入れる

より具体的な確認ポイントについては、積算ソフトを見直したい会社が確認したい4つのポイントもあわせてご覧ください。

メビウス8が自社に合うか確認したい方へ

自社の工事内容でメビウス8がどこまで対応できるか、他のソフトと比べてどこに違いが出るか。実際の案件をもとに確認したい方は、お気軽にご相談ください。仙台市・宮城県内の公共営繕積算の実務をふまえて、確認すべきポイントを整理いたします。

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本記事は、宮城県内の公共営繕積算における一般的な利用傾向と実務上の認識をもとに整理したものです。各製品の仕様・対応範囲は販売元にご確認ください。

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