【仙台市】公共営繕積算の勉強法|積算ソフトの出典から基準を読む
仙台市の公共営繕工事で積算を行っていると、積算ソフトの出典欄に「公共建築工事標準単価積算基準(標準歩掛り)」といった基準名が表示されることがあります。数量と金額だけを追っていると読み飛ばしてしまう部分ですが、ここはその単価や歩掛りがどの基準から来ているのかを示す欄です。
このようなお悩みはありませんか。
- 出典欄に表示される基準名を読み飛ばしたまま使っている
- 単価の根拠を聞かれても答えられない
- 積算基準を読む習慣がつかない
- 何から勉強すれば積算精度が上がるのか分からない
- 出典欄に表示される基準・資料が何を指しているのかを整理できます
- 単価の根拠をたどる手順が分かります
- 積算基準を読む入口が見つかり、独学の進め方が決まります
出典欄に表示された基準名を読み飛ばさないことが出発点です。表示された基準や資料を実際に開いて読んでみる習慣をつけること。この積み重ねが積算の考え方を理解することにつながり、結果として積算精度の向上に効いてくると考えています。
1出典欄は単価の根拠を示している
積算ソフトが出力する明細には、単価や複合単価ごとに出典が表示されることがあります。これは分類のためのラベルではなく、その単価がどの基準から持ってきた数字なのかを示すものです。
同じ「配管一式」でも、標準歩掛りから組み立てた単価なのか、刊行物の市場単価を使っているのか、条件に応じて補正をかけた単価なのかで、確認すべき資料がまったく変わります。出典を見れば、どの本を開けばよいかが分かるという位置づけです。
なお、設計書の備考欄に出典がそのまま印字されるとは限りません。表示の有無や表記は発注者や様式によって異なるため、手元の設計書と積算ソフトの表示を見比べながら確認することをおすすめします。
2出典に表示される基準・資料と区分の対応
出典欄には、略称ではなく基準や資料の正式名称が表示されます。一方で、積算基準や解説資料の側では「標準」「市場」「補市」といった2文字の区分で整理されていることがあります。両者を対応させると次のようになります。
| 区分 | 出典として表示される基準・資料 |
|---|---|
| 標準 | 公共建築工事標準単価積算基準の標準歩掛り |
| 市場 | 公共建築工事標準単価積算基準の市場単価 |
| 参考 | 公共建築工事積算研究会の参考歩掛り |
| 資料 | 公共建築工事積算基準等資料 |
| 補市 | 補正を加えた市場単価 |
| 補算 | 補正算出による単価。補正率の算定に参考歩掛り等を用いるもの |
| 市加 | 市場単価加工。市場単価に材料単価や複合単価を加減したもの |
| 協議 | 営繕積算システム等開発利用協議会の歩掛り。標準歩掛りを補足する位置づけ |
| 協参 | 同協議会の参考資料 |
| 参資 | 上記以外の参考資料。見積り単価等の検討資料を含む |
| 独自 | RIBC2システム上で宮城県が独自に設定したRIBCコード。単価のみのものと、県独自の歩掛りによる複合単価がある |
| 住標 | 公共住宅建設工事積算基準の標準歩掛り |
| 住市 | 公共住宅建設工事積算基準の市場単価 |
左の2文字は資料を整理するための区分であり、画面上にこの略称がそのまま並ぶわけではありません。実際に目にするのは右側の正式名称です。略称を覚えること自体に意味があるのではなく、正式名称を見たときに「どの本を開けばよいか」が即座に結びつくことが大切です。
仙台市をはじめ宮城県内の工事で特に注意したいのが独自の区分です。これはRIBC2システム上で宮城県が独自に設定したRIBCコードを指します。単価だけが独自に設定されている場合もあれば、県独自の歩掛りによって組まれた複合単価の場合もあります。
この区分にあたる項目は、国の標準歩掛りや市場単価の資料を開いても該当する歩掛表が見つかりません。全国共通の基準には載っていないためです。開札後に金入設計書と突き合わせて差が出たとき、最初に疑いたい箇所のひとつになります。
3出典を確認する習慣が積算精度を上げる
積算ソフトは計算を速くする道具ですが、同時に積算基準を学ぶための入口でもあると考えています。画面に根拠が表示されている以上、それを手がかりにして基準を開くことができるからです。
なぜその歩掛りや単価が採用されているのか。どのような施工条件で適用されるものなのか。適用にあたっての注意事項や除外規定はないか。この3点を基準の本文で確かめるだけでも、見え方が変わってきます。
最初のうちは1項目を調べるのに時間がかかります。ただ、同じ工種を何度か調べているうちに、どの工種がどの基準で動いているかの見当がつくようになります。予定価格と自社の積算額が合わない場合も、どこを疑えばよいかの当たりが早くなります。
公共営繕の積算は、単価表を暗記する仕事ではなく、基準の考え方を再現する仕事です。出典欄はその考え方への案内板だと捉えると、日々の積算が勉強の時間に変わります。
4出典欄から基準にたどり着く手順
気になった項目の名称、規格、出典欄に表示されている基準名をそのまま書き出します。名称の表現も資料を探すときの手がかりになります。
公共建築工事標準単価積算基準、積算研究会の参考歩掛り、協議会歩掛りというように、出典欄に出ている名称の資料を先に手元へ用意します。宮城県独自の設定であれば県側の資料を探します。
資料側の目次や名称の索引から、該当する歩掛表を探します。名称が完全に一致しない場合もあるため、工種と規格で絞り込みます。
歩掛表の数値だけでなく、前後に書かれている適用範囲や注意書きまで読みます。差が出る原因はここに書かれていることが少なくありません。
調べた内容は、工種・適用時期・参照した基準名をセットで記録しておきます。次に同じ工種が出てきたときの時間が大きく変わります。
5まとめ
積算ソフトの出典欄に表示される基準名は、その単価や歩掛りの根拠を示しています。標準歩掛り、市場単価、参考歩掛り、協議会歩掛りといった種類ごとに、確認すべき資料が決まっています。宮城県が独自に設定したRIBCコードのように、国の基準には載っていないものもあります。
記号や名称を覚えること自体が目的ではありません。表示された出典をきっかけに基準を開き、適用条件や注意事項まで読む習慣をつけること。これが仙台市で公共営繕の積算に取り組むうえで、もっとも確実な勉強法だと考えています。1件ずつで構いませんので、次の積算から試してみてください。
出典を追いながら積算を勉強したい場合、積算ソフト選びも意外と重要です。同じ積算ソフトでも、出典の表示方法や確認できる情報量には違いがあります。これから積算ソフトを導入する方や見直しを検討している方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
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