現場管理費とは?公共建築工事の運営費をわかりやすく解説

公共建築工事の積算において、「現場管理費」は現場の運営をスムーズに進めるための「現場経費」にあたります。

今回 現場管理費
現場を動かす「ソフト面」
監督の給料・保険料・施工図など

現場管理費とは

現場管理費とは、施工を行う元請業者(施工会社)が、工事現場を適切に管理・運営するために必要とする費用のことです。建物そのものを作る「直接工事費」とは異なり、安全・品質・工程を守るための「施工管理」に付随して発生するコストがここに含まれます。

現場管理費に含まれる主な項目

項目 主な内容
従業員給料手当 現場に常駐する現場監督(元請会社の社員)の給与や諸手当
法定福利費 健康保険・厚生年金など社会保険料の事業主負担分
施工図等作成費 施工図や完成図を描く費用
事務用品費・通信交通費 書類作成、工事写真代、電話代、旅費交通費など
保険料・補償費 火災保険・工事保険の保険料、騒音・振動に対する近隣への補償費

現場管理費の計算方法

純工事費(直接工事費 + 共通仮設費)
×
現場管理費率(Jo)
直接工事費だけでなく、共通仮設費を加えた「純工事費」をベースに率を掛けます。

率だけではカバーできない特殊な事情がある場合は、個別に金額を計算する「積み上げ」を行って加算することもあります。

実務で抑えておくべき重要ルール

処分費(産廃)の除外

率を掛ける前の純工事費から、産業廃棄物処理などの「処分費」を差し引かなければなりません。処分費は工事の管理手間に直接比例しないという考えに基づいています。

端数処理

算出された比率(Jo)は、小数点以下第3位を四捨五入して第2位止め(例:11.52%)にします。

週休2日の補正

福島県の試行要領では、「完全週休2日」を実施する工事の場合、現場管理費に対して「1.01」の補正係数を乗じて金額を増額する規定があります。
ただし積算実務上では、1.01倍されていない自治体も存在します。実際に積算を行う際は、金入設計書で必ず精査するようにしてください。

まとめ

  1. 現場管理費は、現場監督の給料や保険料など「現場を支える人・組織を維持するための費用」
  2. 純工事費(直接工事費+共通仮設費)に率(Jo)を掛けて算出
  3. 処分費の除外・端数処理・週休2日補正の3つのルールを確認する
次は、会社全体を支える「一般管理費等」について理解を深めていきましょう。