積算基準書の構成とは?

積算基準書は「県基準」と「全国基準」の二層構造

公共建築工事の積算に使う基準書は1冊で完結しているわけではない。福島県土木部技術管理課が公表する「建築関係工事積算基準」と、そこが準拠する国土交通省の全国基準は、それぞれ別の構成を持つ。今回は福島県土木部の公表資料に基づき、この2つの基準書の目次・章立てを整理する。

結論:福島県「建築関係工事積算基準」は第1章総則・第2章準拠する基準以外に定めるもの・第3章単価及び数量の積算に係る注意事項・参考資料の4区分で構成される。そしてこの県基準が準拠する全国基準「公共建築工事標準単価積算基準」(国土交通省大臣官房官庁営繕部)は、第1編総則・第2編建築工事・第3編電気設備工事・第4編機械設備工事・第5編昇降機設備工事の5編構成である。

福島県「建築関係工事積算基準」の構成

技術管理課が公表する最新版「建築関係工事積算基準(令和8年4月1日改定)」の構成は次のとおりである。

  • 第1章 総則(目的、適用範囲、工事費の種別及び区分、工事費の構成、工事費内訳書、直接工事費、共通費、消費税等相当額、設計変更における工事費、準拠する基準、参考とする基準等)
  • 第2章 準拠する基準以外に定めるもの(契約保証費、産業廃棄物、産業廃棄物税、有価物、積算工期、とりこわし工事等、設計変更における単価及び歩掛等の取扱い)
  • 第3章 単価及び数量の積算に係る注意事項(共通事項、委託業務費、直接工事費〈建築工事〉)
  • 参考資料(標準工期の算定、基準等一覧)

建築工事編・電気設備工事編のように分冊されているのではなく、県独自の運用ルールと注意事項を1冊にまとめた形になっている。

県基準が採用する全国基準の一覧

第1章1.10「準拠する基準」には、次の8つの全国基準が列挙されている。

  • 公共建築数量積算基準
  • 公共建築設備数量積算基準
  • 公共建築工事標準単価積算基準
  • 公共建築工事共通費積算基準
  • 公共建築工事内訳書標準書式(建築工事編・設備工事編)
  • 公共建築工事積算基準等資料
  • 営繕積算システム等開発利用協議会歩掛り

「公共建築工事標準単価積算基準」自体の構成

このうち「公共建築工事標準単価積算基準」は国土交通省大臣官房官庁営繕部が策定する全国共通の基準で、令和8年改定版(最終改定:令和8年3月11日国営積第15号)が公表されている。構成は次の5編である。

  • 第1編 総則
  • 第2編 建築工事(第1章 新営工事:仮設・土工・地業・鉄筋・コンクリート・型枠・鉄骨など全22節、第2章 改修工事:仮設・撤去・外壁改修の全3節)
  • 第3編 電気設備工事(第1章 新営工事、第2章 改修工事)
  • 第4編 機械設備工事(第1章 新営工事、第2章 改修工事)
  • 第5編 昇降機設備工事

この5編構成が、建築・電気設備・機械設備の各工種を1冊で網羅する全国基準の骨格である。福島県の積算実務は、この全国基準を土台に、県独自の運用ルール(前述の第2章・第3章)を上乗せする形で成り立っている。

積算基準・歩掛・単価表はそれぞれ改定日・適用日が別々に設定される。個別の適用日の確認方法は別記事「積算基準の『適用日』はどこで確認する?」を参照のこと。

確認できなかった事項:福島県「建築関係工事積算基準」第3章について、一次資料から確認できたのは3.1共通事項・3.2委託業務費・3.3直接工事費(建築工事)までであり、電気設備工事・機械設備工事に関する個別項目の有無は本記事執筆時点で確認できなかった。

入札に参加する側としては、まず自社が扱う工種(建築・電気設備・機械設備)が全国基準のどの編に対応するかを押さえたうえで、県基準の第2章・第3章に定める福島県独自のルールを重ねて読む、という順序で目を通すと理解しやすい。

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