一般管理費等率の算定式を解説|令和8年改定で全工種共通に統一【Gp計算】
積算担当の皆様、お疲れ様です。今回は一般管理費等率の算定式を解説します。令和8年改定で算定式が大きく整理されましたので、令和7年版を使ってきた方は特に確認が必要です。
この記事のポイント:令和8年改定で一般管理費等率は建築・電気・機械・昇降機の全工種で共通の1本(別表-15)に統一された。算定式はGp=32.597-3.591×log10(Cp)。共通仮設費・現場管理費率とは異なり常用対数(log10)を使う点に注意。
令和8年改定:全工種共通の算定式に統一
令和7年版では一般管理費等率が工種別に別表-15(建築)・別表-16(電気)・別表-17(機械・昇降機)の3本に分かれていましたが、令和8年改定では別表-15の1本に統一されました。
| 改定前(令和7年) | 改定後(令和8年) |
|---|---|
| 別表-15(建築):Gp=28.978-3.173×log10(Cp) 別表-16(電気):Gp=29.102-3.340×log10(Cp) 別表-17(機械・昇降機):Gp=27.283-3.049×log10(Cp) |
別表-15(全工種共通): Gp=32.597-3.591×log10(Cp) |
令和8年の算定式
Excel入力式(IFS関数で範囲別に対応):
Gp = ROUND(IFS(Cp<=3000, 20.11, Cp>3000000, 9.34, TRUE, 32.597-3.591*LOG10(Cp)), 2)
※Cpは千円単位です。LOG10関数は常用対数で、LN関数(自然対数)とは異なります。ROUND関数で小数第3位を四捨五入し、第2位までとしています。
工事原価Cpとは
一般管理費等率の算定に使うCp(工事原価)は、純工事費に現場管理費を加算した金額です。
工事原価(Cp)= 純工事費 + 現場管理費
= 直接工事費 + 共通仮設費 + 現場管理費
※Cpも千円単位で算定式に代入します。
工事原価の範囲別の取り扱い
| 工事原価(Cp) | 一般管理費等率 |
|---|---|
| 3百万円以下 | 固定値 20.11% |
| 3百万円を超え30億円以下 | 算定式 Gp=32.597-3.591×log10(Cp) |
| 30億円を超える | 固定値 9.34% |
Gpの値は小数点以下第3位を四捨五入して2位止めとします。
常用対数と自然対数の違いに注意
重要:共通仮設費率・現場管理費率の算定式では自然対数(loge、ExcelではLN関数)を使いますが、一般管理費等率では常用対数(log10、ExcelではLOG関数)を使います。同じ積算作業の中でExcel関数を使い分ける必要があります。混同するとGpの計算が大きく狂うので注意してください。
算定例で確認する
国土交通省の算定例(令和8年・新営建築工事)で確認します。
工事原価 Cp = 193,634,750円 → 193,634.750(千円)
Gp = 32.597 - 3.591 × log10(193,634.750) = 13.61(%)
シミュレーターで計算する
ここまでの算定式をもとに、工事原価から一般管理費等率を自動計算するシミュレーターを用意しました。工事原価を円単位で入力すると、適用される基本率と参考額が表示されます。
300万円以下・300万円超30億円以下・30億円超の3つの区分は自動で判定しますので、Excelに関数を組まずにその場で確認できます。率は小数第2位まで、金額は1円未満を切り捨てて表示します。
一般管理費等率(Gp)計算ツール
工事原価から、一般管理費等の基本率と補正・加算前の参考額を計算します。
ご利用前にご確認ください
次の補正・加算・調整は、このツールの計算には反映していません。
- 前払金支出割合による一般管理費等率の補正
- 契約保証費の加算(金銭的保証・役務的保証)
- 一般管理費等率に含まれない費用の別途加算
- 工事価格の端数調整に伴う一般管理費等の調整
表示額は、最終的な一般管理費等の金額ではありません。
金入設計書と比較する場合は、発注者の適用基準と上記の条件もご確認ください。
計算結果(補正・加算・端数調整前)
(補正・加算・端数調整前) -
前払金補正・契約保証費(金銭的保証・役務的保証)・その他の別途加算・工事価格の端数調整は未反映です。表示額は最終額ではありません。
算定根拠
公共建築工事共通費積算基準(令和8年改定)別表-15
公共建築工事積算基準等資料(令和8年改定)第3編 共通費
算定式
Gp=32.597-3.591×log10(Cp)
式に代入するCpは千円単位です。入力した円を1,000で割って使用し、千円未満は切り捨てません。
工事原価300万円以下:20.11%/300万円超30億円以下:算定式/30億円超:9.34%
端数処理
率は小数第3位を四捨五入して小数第2位までとし、その率で算定した金額は1円未満を切り捨てます。
適用上の注意
本ツールは基本率による簡易計算です。製造業者・専門工事業者への単独発注など、一般管理費等を別途算定する場合には対応していません。
発注者が採用する年度・基準や個別の取扱いによって、実際の積算結果は異なる場合があります。正式な積算では適用基準・設計図書をご確認ください。
令和7年から令和8年への改定で算定式が1本に統一されたことで、工種ごとに式を使い分ける手間がなくなりました。ただし以前の式と結果が変わります。令和8年の式を確実に使うようにしましょう。
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