同価入札時のくじ引きとは?
結論
入札金額が複数の入札者で同額になった場合、発注者は地方自治法施行令第167条の9の規定に基づき、くじ引きによって落札者を決定します。福島県が定める「福島県工事等競争入札心得」でも、条件付一般競争入札・指名競争入札・電子入札のそれぞれについて、同額入札時はくじによって順位または落札者を決定する旨が明記されています。電子入札の場合はシステム上の電子くじにより自動的に処理され、郵便による入札の場合は入札書の「くじの数」欄を用いて順位が決まります。
地方自治法施行令第167条の9の内容
同価入札時のくじ引きは、国が定める地方自治法施行令に根拠があります。第167条の9は次のように定めています。
つまり、同額の入札者が2者以上いる場合、発注者はくじによって落札者を決めなければならず、これは発注者の裁量ではなく義務として定められています。また、くじを引くのは本来は入札者本人ですが、入札者が辞退した場合などは、入札事務に関係のない職員が代わりにくじを引く仕組みになっている点も条文に明記されています。
福島県工事等競争入札心得における運用
福島県は「福島県工事等競争入札心得」の中で、入札方式ごとに同額入札時の取り扱いを定めています。条件付一般競争入札を扱う第12条第2項では、次のように規定されています。
指名競争入札についても、第24条「くじによる落札者の決定」において同様に、同額入札者があるときは「入札におけるくじ」の方法によりくじを行い、落札者を決定すると定められています。福島県では一般競争入札・指名競争入札のいずれについても、地方自治法施行令第167条の9の考え方に沿ったくじの規定を入札心得に置いていることが確認できます。
電子入札・郵便入札それぞれのくじの引き方
電子入札を規定する第28条「電子入札の落札候補者又は落札者の決定」では、次のように定められています。
電子入札では、入札者本人が物理的にくじを引くのではなく、システムが自動的に電子くじを実施して落札候補者・落札者を決定します。決定後は原則としてシステムを通じて通知されますが、落札候補者・落札者が紙入札による参加者である場合は、電話等確実な方法により通知するとされています。
一方、郵便による入札(紙入札)の場合は、入札書に設けられた「くじの数」欄を用います。入札心得には、入札書の「くじの数」欄にあらかじめ任意の値(000〜999)を記入する旨、また記入がない場合は有資格者コードの下3桁の数値が記載されたものとみなす旨が定められています。
福島県における同価入札時のくじの整理
- 条件付一般競争入札:入札心得第12条第2項により「入札におけるくじ」の方法で順位を決定
- 指名競争入札:入札心得第24条により「入札におけるくじ」の方法で落札者を決定
- 電子入札:入札心得第28条により、システム上の電子くじで自動的に落札候補者・落札者を決定
- 郵便入札:入札書の「くじの数」欄(000〜999)を用いて順位を決定
注意点
電子入札における落札候補者・落札者の決定通知は、原則としてシステムを通じて行われます。ただし、相手が紙入札による参加者である場合は電話等の方法で通知される点が、福島県工事等競争入札心得第28条第2項に明記されています。通知方法は入札形式によって異なることを押さえておく必要があります。
まとめ
同価入札時のくじ引きは、地方自治法施行令第167条の9という国の規定に根拠を持ち、福島県はこれを踏まえて「福島県工事等競争入札心得」で入札方式ごとの具体的な手続きを定めています。条件付一般競争入札・指名競争入札では「入札におけるくじ」の方法、電子入札ではシステム上の電子くじ、郵便入札では入札書の「くじの数」欄という形で、それぞれ実務的なルールが用意されています。積算を通じて予定価格を推定する立場からすれば、同額入札は本来まれなケースですが、制度としてどのように落札者が決まるのかを理解しておくことは、入札結果の読み方を正しく押さえるうえで役立ちます。
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