設計図書とは?【積算用語集】

設計図書とは何か

「設計図書」とは、発注者が工事の内容を受注者に示すために作成する書類一式の総称です。国土交通省の公共工事標準請負契約約款第1条では、設計図書を「別冊の図面、仕様書、現場説明書及び現場説明に対する質問回答書をいう」と定義しています。つまり設計図書は単一の書類を指す言葉ではなく、図面・仕様書・現場説明書・質問回答書という4種類の書類をまとめた呼び方です。

積算は、この設計図書に記載された条件をもとに、発注者側の予定価格を積算基準どおりに再現・推定する作業です。自社の施工費を計算する見積りとは異なり、まず設計図書一式を正しくそろえることが積算の出発点になります。

福島県の公共工事で設計図書を入手する方法

福島県発注の工事では、入札公告が総務部・商工労働部・各地方振興局・事務所等、それぞれの部局のページに掲載されます。設計図書そのものは、福島県電子閲覧システムで確認・ダウンロード(PDFファイル)できます。県の発注する建設工事及び測量等委託業務のうち電子閲覧の対象となる案件について、閲覧図書の確認とダウンロードができる仕組みで、条件付一般競争入札の工事は全機関でこの電子閲覧の対象となっています。利用時間は平日午前8時から午後10時までです。

入札そのものは電子入札システムを使う案件でも、設計図書の閲覧・入手は電子閲覧システム側で行う点に注意してください。用紙サイズやカラー印刷の可否などお使いのプリンタ環境によっては、表示どおりの縮尺で印刷できない場合があるため、寸法は図面上に記載された数値で確認する必要があります。

結論
設計図書とは「図面・仕様書・現場説明書・質問回答書」の4点セットの総称であり、金額の入った金抜設計書とは別の資料です。積算作業に入る前に、まず福島県電子閲覧システムで設計図書一式をすべて入手し、特に特記仕様書と現場説明書の内容を確認したうえで、金抜設計書の各項目を積算基準に照らして再現していくのが基本の手順です。

初心者がまず目を通すべき設計図書の種類

国土交通省の建築工事設計図書作成基準では、図面は表紙・図面目録・特記仕様書・配置図・平面図・立面図・断面図など多数の種類で構成されるとされています。積算の初心者がまず押さえておきたいのは、次の4種類です。

図面は数量や仕様を読み取る土台になる資料です。仕様書は、材料や施工方法の基準を示す標準仕様書(公共建築工事標準仕様書など)と、案件ごとに標準仕様書に規定のない事項を記載する特記仕様書に分かれます。現場説明書は入札前の現場説明で示される工事固有の条件を、質問回答書は現場説明に対する質問とその回答をまとめたものです。

このうち特記仕様書は、案件ごとに標準仕様書と異なる仕様・条件が書き込まれる書類です。特記仕様書の内容を確認せずに金抜設計書だけを見て積算を進めると、標準仕様書と異なる仕様が反映されないまま作業を進めてしまう可能性があります(実務知識に基づく補足)。

注意
公共工事標準請負契約約款が定める「設計図書」の定義(図面・仕様書・現場説明書・質問回答書)には、金抜設計書は含まれていません。金抜設計書は金額を伴う書類であり、契約約款上は設計図書そのものとは区別されています。

設計図書と金抜設計書の関係

前述のとおり、金抜設計書は契約約款が定める設計図書の定義には含まれていません。もっとも、福島県の入札実務では、電子閲覧システム上で設計図書とあわせて金抜設計書等の関連資料が公表される運用になっています。積算作業を行う担当者は、設計図書(図面・仕様書・現場説明書・質問回答書)と金抜設計書の両方を入手したうえで、設計図書に記載された仕様・条件を確認しながら、金抜設計書に並ぶ各項目を積算基準に沿って再現していくという流れになります。

金抜設計書そのものの読み方や、福島県の金抜設計書に特有の備考欄の記載については、別記事で解説しています。本記事では、金抜設計書は設計図書とは別に公表される、入札にあたって必要となる資料の一つである、という位置づけの整理にとどめます。

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