総合評価落札方式とは?

総合評価落札方式とは何か

総合評価落札方式とは、価格だけでなく、価格以外の要素(技術力や施工実績など)もあわせて評価し、落札者を決定する入札方式です。福島県公式サイトでは「入札参加者に技術提案を求め、技術力と価格を総合的に評価して落札者を決定する調達方式」と説明されています。国が示す運用ガイドラインでも、価格と価格以外の要素(品質など)を総合的に評価して落札者を決定する方式と位置づけられており、落札者決定の指標となる「評価値」は、技術評価点を入札価格で割る「除算方式」で算出されます。

総合評価落札方式では、入札価格が最も低い者が必ず落札者になるとは限りません。技術評価点と価格から算出される「評価値」が最も高い者が落札者となります。金抜設計書から積算した金額を入れるだけでは対応が完結しない入札方式である点が、最大のポイントです。

一般競争入札(価格のみ)との違い

価格のみで落札者を決める一般競争入札では、予定価格の範囲内で最も低い価格を入れた者が落札者となります。これに対して総合評価落札方式は、技術提案や企業・技術者の実績を評価点化し、価格と合わせて評価値を算出します。国のガイドラインでは、価格のみによる競争が中心だった従来の方式に対し、本方式は価格及び品質が総合的に優れた内容の契約を実現し、著しい低価格による入札に伴う粗雑工事の発生を防止するものと説明されています。また福島県の総合評価方式では、最低制限価格を設定せず、低入札価格調査制度で対応する点も一般競争入札と異なります。

福島県における対象工事と評価タイプ

福島県は条件付一般競争入札の中で、工事の規模に応じて複数の評価タイプを使い分けています。福島県公共工事総合評価方式参加の手引きによると、適用区分はおおむね次のとおりです。

  • 6億円以上30億2千万円未満:標準型
  • 1億2千万円以上6億円未満:簡易型(該当条件を満たす場合は復興型・復旧型)
  • 3千6百万円以上1億2千万円未満:特別簡易型
  • 400万円超3千6百万円未満:特別簡易型または地域密着型(工事内容や難易度に応じて適用)

1億円〜3億円規模の工事を狙う場合、金額帯によって「簡易型」または「特別簡易型」のいずれかに該当することになります。案件ごとにどちらの型で公告されているかを、入札公告や参加の手引きで必ず確認してください。

何が評価されるのか

評価項目は型によって重みづけが異なりますが、福島県の実施要領・参加の手引きでは、大きく次の3種類が示されています。

  • 企業の技術力:同種・類似工事の施工実績、工事成績、週休2日確保工事やICT活用工事の実績など
  • 配置予定技術者の技術力:同種・類似工事の施工経験、工事成績評定など
  • 企業の地域社会への貢献度:本店所在地、地域での工事実績、災害時の出動実績、雇用の維持確保、除雪・維持補修業務の実績など

標準型では、これに加えて安全対策や工期短縮などに関する施工上の技術提案が評価対象となります。特別簡易型・地域密着型では、技術提案よりも実績や地域貢献の比重が高く設定されています。

注意点として、福島県の総合評価方式では加算点の上限は89.25点までの範囲と定められています。金抜設計書から予定価格に近い金額を精度良く積算できても、加算点で他社に差をつけられれば、評価値で逆転される場合があります。価格の精度だけでなく、実績・体制面の準備も並行して進める必要があります。

初心者がまず知っておくべきポイント

総合評価落札方式に初めて参加する場合、まず押さえるべきは「価格の安さだけでは落札できない場合がある」という前提です。入札公告や参加の手引きを確認し、対象工事がどの型(標準型・簡易型・特別簡易型・地域密着型など)に区分されているかを把握したうえで、必要な施工実績・配置予定技術者の経験・地域貢献の実績を、あらかじめ整理しておくことが求められます。価格面については、従来どおり金抜設計書をもとに積算基準に沿って予定価格を再現・推定し、無理のない入札価格を検討する作業が土台になります。技術評価点と価格の両輪で準備を進める姿勢が、総合評価落札方式で結果を出すための出発点です。

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