郡山市の電気設備積算|差額を費目ごとに切り分ける手順

郡山市発注の電気設備工事を積算していて、このようなお悩みはありませんか。

  • 予定価格と自社の積算額が合わない
  • 金入設計書と比較しても原因が分からない
  • 毎回同じような差額が出る
  • 積算ソフトの問題なのか判断できない

予定価格と合わないと、自分の積算が間違っているのではないかと考えてしまうかもしれません。しかし実際には、差額が発生する箇所にはある程度の傾向があります。

また郡山市の場合、予定価格の推定精度は最低制限価格の検討にもそのまま影響します。どの費目で差額が発生しているかを把握しておく意味は、入札価格を組み立てるうえでも小さくありません。

この記事を読むと分かること

  • 郡山市をはじめ公共営繕の電気設備積算でずれが出やすい5つの箇所
  • 差額が出たときに、どの順番で原因を切り分ければよいか
  • 自分で確認できる範囲と、ソフト側の問題を見分ける考え方
  • 郡山市の最低制限価格の決まり方と、予定価格の精度が効いてくる理由

結論:確認すべきは5か所

郡山市の電気設備工事で予定価格と差が出る場合、次の5か所を順番に確認すると原因が絞り込めます。

  1. 単価選定
  2. 執務並行・週休2日補正
  3. 共通費
  4. 処分費など率対象外項目
  5. 積算ソフトの精度・対応範囲

上から順に確認するのがおすすめです。直接工事費の段階でずれているのか、共通費の段階でずれているのかが分かれば、見るべき範囲が一気に狭まります。

単価選定のミス

最も多いのが単価選定です。電気設備の積算では、名称が似ている単価、規格が近い単価、条件違いの歩掛が並んで存在します。

単価そのものは確認していても、摘要・規格・適用条件・施工条件まで突き合わせると、採用した単価と設計者が想定した単価が違っていた、というケースがあります。

確認するポイント

  • 摘要欄の条件が一致しているか
  • 規格・仕様が設計書どおりか
  • 適用条件に該当しているか
  • 施工条件(屋内外・階高・既設利用など)が合っているか

差が出たときは、まず単価の採用根拠をたどることが先決です。

執務並行・週休2日補正の設定ミス

直接工事費が近いのに最終金額が合わない場合は、補正条件を疑います。

公共営繕では、執務並行の有無と週休2日補正の適用によって結果が変わります。とくに改修工事は施設を使用しながら施工するため、執務並行の影響が無視できません。

週休2日補正は、適用条件や補正係数の考え方が発注者によって異なる場合があります。自社の設定をそのまま流用せず、該当案件の設計書の条件で確認してください。

共通費の設定ミス

共通仮設費・現場管理費・一般管理費等は、差額が出やすい代表的な箇所です。直接工事費がほぼ一致しているのに最終金額が違う場合は、ここを見ます。

共通費で差が出やすい要素

  • 工期の設定
  • 工事区分(新営・改修、工種の区分)
  • 率計算の対象額
  • 積み上げ計上している項目

どの費目で何円ずれているかを先に特定すると、原因の候補はかなり限定されます。

処分費など率対象外項目の設定ミス

見落としやすいのが、発生材処理費・処分費・官給品関連の費用といった率対象外になり得る項目です。

これらの扱いを誤ると、共通仮設費・現場管理費・一般管理費等の計算基礎が変わり、連鎖的に最終金額が動きます。1項目あたりの金額は小さく見えても、率計算を通すと差が広がる点に注意が必要です。

積算ソフトの精度・対応範囲

単価も補正条件も共通費も処分費も確認した。それでも合わない。このときに残るのが、使用している積算ソフトと契約データの内容です。

実際には、同じ設計書を同じ条件で入力しても、積算ソフトによって結果が異なるケースがあります。公共営繕の電気設備では、基準改定・単価改定・共通費改定への追従が精度を左右するためです。

加えて、差が出るのはソフト本体の計算ロジックだけではありません。契約している単価データの範囲や更新頻度によっても結果は変わります。毎月更新されているのか、年度単位なのか、市場単価や補正市場単価がどこまで収録されているのか。このあたりは契約プランによって異なる場合があります。

ソフト側で確認したいこと

  • 最新の積算基準改定にいつ対応したか
  • 単価データの更新頻度と、契約に含まれる範囲
  • 市場単価・補正市場単価・補正市場単価加工の収録状況
  • 建築・電気設備・機械設備のどこまで対応しているか

数件ではなく、何件検証しても同じ傾向でずれが出る場合は、積算の手順ではなくソフトやデータ側を見直す価値があります。

福島県内でどのような積算ソフトが使われているかは、福島県の公共工事で使われている積算ソフト事情を整理してみたで、土木分野と営繕分野に分けて整理しています。自社のソフトがどの位置づけかを確認するときにご覧ください。

郡山市では、予定価格の精度が最低制限価格の読みに直結する

ここまでは公共営繕の電気設備積算に共通する話ですが、郡山市の場合はもう一段、差額を軽視できない理由があります。最低制限価格の決め方です。

郡山市の最低制限価格

原則として福島県の最低制限価格(中央公契連モデル:基本)を利用し、そこに一定の範囲での調整を加えて決定されます。調整の範囲は非公表です。

ここで重要なのは、調整幅が公表されていないという点です。入札価格を組み立てる側から見ると、調整の部分は読みようがありません。つまり自社で精度を上げられるのは、調整が加わる前の土台、すなわち予定価格の推定部分だけということになります。

さらに中央公契連モデルは、直接工事費・共通仮設費・現場管理費・一般管理費等といった費目ごとに異なる率を掛けて算出する方式です。そのため、どの費目でずれたかによって最低制限価格への響き方が変わります。

費目ごとのずれが持つ意味

  • 直接工事費のずれは、そのまま全体に波及する
  • 共通費のずれは、率の掛かり方が費目ごとに違うため響き方も変わる
  • 率対象外項目の扱いを誤ると、土台そのものが変わる

最終金額が何円違うかではなく、どの費目で何円ずれたかを押さえる意味は、ここにあります。本記事で費目ごとの切り分けを勧めているのも、郡山市のように調整幅が読めない発注者では、土台の精度がそのまま結果に出るためです。

福島県内の市町村ごとの最低制限価格の取り扱いは、福島県における最低制限価格にまとめています。郡山市以外の案件を積算する際もご確認ください。

まとめ

郡山市の電気設備積算で予定価格と差が出る原因として多いのは、単価選定、執務並行・週休2日補正、共通費、処分費など率対象外項目、積算ソフトの精度・対応範囲の5つです。

最終金額だけを眺めても改善にはつながりません。どの費目で差額が発生しているかを特定し、上から順に切り分けていくことで、原因は見えてきます。

とくに郡山市は、最低制限価格に一定の範囲の調整が加わり、その幅が非公表です。読めない部分がある以上、自社で高められるのは予定価格の推定精度だけです。費目ごとの切り分けを習慣にしておく価値は、その分だけ大きくなります。

なお本記事は、公共営繕の電気設備積算における一般的な実務上の認識をもとに整理したものです。

あわせて確認したい記事

福島県の公共工事で使われている積算ソフト事情を整理してみた

土木分野と営繕分野で使われているソフトの違い、積算ソフト選びで確認したい5つのポイントを整理しています。

積算よろず相談箱

金入設計書と比較しても原因が分からない。単価なのか、共通費なのか、それとも積算ソフトなのか判断できない。

そのような場合は、利用している積算ソフト名と差額が発生している内容を添えてご相談ください。福島県の公共営繕積算に関する範囲であれば、確認すべきポイントを一緒に整理できる場合があります。

積算よろず相談箱はこちら

SEKISAN-PRO|公共営繕積算情報プラットフォーム

積算の疑問は「積算よろず相談箱」へ【全国対応】

積算の疑問を匿名で質問できます。基本コラムで回答を発信しますが、必要な場合はメールでご返信いたします。なお電話対応は行っておりません。

積算よろず相談箱はこちら