契約保証金とは?金額と免除の条件もやさしく解説
契約保証金とは何か
公共工事の入札で落札すると、発注者である福島県と工事請負契約を結びます。このとき受注者は、契約どおりに工事を完成させることを担保するため「契約保証金」を納めるか、これに代わる保証を提供する必要があります。契約保証金は、受注者が万一契約を履行できなかった場合に発注者が被る損害をカバーするための制度です。
結論
福島県工事請負契約約款第4条により、契約保証金は請負代金額の10分の1以上と定められています。ただし、履行保証保険契約や公共工事履行保証証券を選択すれば契約保証金の納付自体が免除されます。また実務運用上は、落札額500万円未満の契約では保証そのものを付さない扱いです。
金額は請負代金額の10分の1以上(約款第4条)
福島県工事請負契約約款第4条第2項は、契約保証金の額を「請負代金額の10分の1以上」と規定しています。たとえば請負代金額が2億円の工事であれば、契約保証金は2,000万円以上が基準になります。前払金(約款第35条、請負代金額の10分の4以内)や部分払(約款第38条)とは異なる制度であり、混同しないよう注意が必要です。
契約保証金に代わる5つの方法
約款第4条第1項は、契約保証金の納付に代えて次のいずれかの方法を選べると定めています。
- 契約保証金に相当する現金の納付
- 契約保証金に代わる担保となる有価証券(福島県債・国債など)の提供
- 銀行、信託会社、保険会社などによる保証
- 公共工事履行保証証券による保証
- 履行保証保険契約の締結
有価証券を提供する場合、福島県が示す「契約の保証について(工事用)」では、福島県債は額面金額、国債は額面金額の10分の8を担保価値として扱うとされています。受注者はこれらの書類を工事請負契約書案の提出とあわせて提出または提示する必要があります。
補足
約款第4条第1項第4号・第5号により、公共工事履行保証証券または履行保証保険契約を締結した場合は、契約保証金の納付そのものが免除されます。この証券・保険の保証金額(保険金額)も、契約保証金と同じく請負代金額の10分の1以上とする必要があります。
契約の保証が不要になる主なケース
福島県が示す「契約の保証について(工事用)」によれば、落札額が500万円未満となる契約は、契約保証金・代替担保のいずれについても契約の保証を付さないとされています。ただし、契約締結後に請負代金額が変更され、変更後の額が500万円以上となる場合は、その時点で約款第4条に定める契約の保証を付す必要があります。
重要な注意点
契約保証金は工事完成を担保するための制度であり、前払金や部分払のような資金繰りのための支払制度とは目的が異なります。積算の初心者は「前払金=資金調達」「契約保証金=契約履行の担保」として、別物と整理しておくとよいでしょう。
初心者が押さえておきたいポイント
入札段階で契約保証金の準備方法まで決めておく必要はありませんが、落札後は速やかに保証の手続きに進む必要があります。現金や有価証券を用意する方法は資金を拘束してしまうため、多くの受注者は資金繰りへの影響が小さい公共工事履行保証証券または履行保証保険を選ぶ傾向があります(実務知識に基づく補足)。これらは保険会社や保証事業会社への申込みと審査に一定の日数がかかることがあるため、落札後の対応がスムーズになるよう、取扱会社との関係を事前に確認しておくとよいでしょう(実務知識に基づく補足)。
履行保証保険料などの保証にかかる費用は受注者側の負担となるため、入札参加時の資金計画に織り込んでおくべき項目です(実務知識に基づく補足)。
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