BCP(事業継続力強化計画)認定と入札加点とは?
事業継続力強化計画(BCP認定)とは何か
事業継続力強化計画は、中小企業等経営強化法に基づき、中小企業が策定した防災・減災の事前対策を経済産業大臣(中小企業庁)が認定する制度です。中小企業庁が公表している制度概要資料によれば、認定を受けた事業者が得られるメリットとして明記されているのは、金融支援(低利融資・信用保険の別枠設定)、税制措置(防災・減災設備の特別償却)、補助金事業における加点措置、損害保険料の割引の4点です。
中小企業庁の資料には入札加点の記載がない
中小企業庁「事業継続力強化計画認定制度の概要」(PDF)を確認しましたが、公共工事の入札や総合評価落札方式における加点・優遇措置についての記載はありませんでした。BCP認定と入札加点を結びつける言説はネット上に多く見られますが、それは国の制度そのものが定めているものではなく、加点を実施するかどうかは各発注者(省庁・都道府県・市町村)ごとの入札制度の設計に委ねられている、という位置づけになります。
福島県の総合評価落札方式でBCP認定は加点対象か
福島県の総合評価落札方式(公共工事)の一次資料として、福島県ホームページに掲載されている最新の「実施要領」および「参加の手引き」(令和8年4月1日以降適用版・令和7年4月1日以降適用版)の本文を確認しました。
実際に加点される「防災・地域貢献」関連の実績項目
実施要領・参加の手引きには、BCP認定そのものではなく、企業の地域社会に対する貢献度として次のような実績項目が加点対象として記載されていました。
- 過去3年以内の災害時出動実績
- 災害応援協定の締結
- 家畜伝染病に係る防疫対策業務実績・協定締結
- 除雪・維持補修業務の過去5年度間の継続履行実績
これらはあくまで「災害時の出動実績」や「協定締結の有無」を問う項目であり、中小企業庁が認定するBCP(事業継続力強化計画)の認定書の有無を直接評価するものではありません。両者を混同しないよう注意してください。
入札を検討する際の注意点
まとめ
BCP(事業継続力強化計画)認定は、中小企業庁が防災・減災の取組みを認定する制度であり、公式に示されているメリットは金融支援・税制措置・補助金加点・保険料割引の4点です。福島県の総合評価落札方式の実施要領・参加の手引きを確認した限り、BCP認定を加点項目として明記した記載はなく、加点されるのは「災害応援協定」や「出動実績」といった別の実績項目です。BCP認定の有無だけで入札の加算点が上がると期待するのではなく、個別工事の評価基準を都度確認する姿勢が重要です。
確認した一次資料:
中小企業庁「事業継続力強化計画」https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/antei/bousai/keizokuryoku.html
中小企業庁「事業継続力強化計画認定制度の概要」https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/antei/bousai/download/keizokuryoku/tebiki_gaiyo.pdf
福島県「総合評価方式(公共工事)」https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/01115c/nyusatsu-7.html
福島県 総合評価落札方式実施要領(令和8年4月1日以降適用)https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/737398.pdf
福島県 総合評価落札方式 参加の手引き(令和8年4月1日以降適用)https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/737396.pdf
SEKISAN-PRO|福島県公共営繕積算情報プラットフォーム

