同種工事施工実績とは?

同種工事施工実績とは

公共工事の入札に参加する際、発注者は「同種工事施工実績」を参加資格の一つとして求めることがあります。これは、過去に同じ種類・規模の工事を元請として完成させた経験があるかどうかを確認するものです。福島県の有資格者名簿への登載(入札参加資格そのもの)とは別に、個別の工事を対象とした条件付一般競争入札の公告ごとに、追加で設定される要件である点がポイントです。名簿に登載されていても、実績要件を満たさなければその工事には参加できません。

結論:同種工事施工実績とは、発注者が個別の入札公告で求める「対象工事と同じ種類・規模の工事を元請として完成させた過去の実績」です。企業単位の実績に加え、配置予定技術者個人の実績が求められる場合もあります。実績がなければ、そもそも入札に参加できません。

なぜ実績要件が設定されるのか

国土交通省の資料では、競争参加資格の設定について「対象工事について施工能力を有する者を適切に選別し、適正な施工の確保を図る」ことが目的とされています。一方で、要件を厳しくしすぎると競争性が下がるため、「工事目的物の具体的な構造形式や工事量等は、当該工事の特性を踏まえて適切に設定」し、「競争性の低下につながることがないよう留意」する必要があるとも示されています。実績要件は、発注者にとって施工能力を確認する手段であり、参加企業を不当に絞り込むためのものではありません。

福島県における実績要件の具体的な内容

福島県の条件付一般競争入札では、実績要件として次の3種類が設定されます。

  • 企業の同種・類似工事の実績
  • 企業の同規模工事の実績
  • 配置予定技術者の同種・類似工事の実績

実績として認められる範囲は次のとおりです。

  • 期間:過去15年以内に完成した工事
  • 受注形態:元請として受注した実績が対象。共同企業体(JV)の場合は、出資割合が20%以上の構成員であることが必要で、分担施工方式のときは分担した工事が公告の要件に該当する場合に限られます
  • 発注者の範囲:原則として公共工事(公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律に規定される発注者、土地開発公社、地方道路公社、地方住宅供給公社、下水道公社など)。ただし建築関係工事では、公共工事に限らない場合もあります
  • 同規模工事の定義:原則として予定価格の5割以上の工事金額の工事規模

実績の証明方法

実績を証明する際は、コリンズ(工事実績情報システム)の写しや契約書等の書類を提出します。資格確認の申請時には、福島県条件付一般競争入札実施要領様式第9号又はこれに準じた様式を用いることとされています。求める実績の工種・構造形式・工事量といった具体的な内容は、工事ごとの公告に個別に示されるため、応札を検討する工事が公告されたら、必ず該当ページで要件を確認する必要があります。

よくあるつまずき:下請として施工した工事は、原則として実績にカウントされません。また共同企業体で参加した工事も、出資割合や施工方式の要件を満たしていなければ実績として認められない場合があります。過去の受注実績を整理する際は、契約書上の立場(元請かどうか)と出資割合を必ず確認してください。

まとめ

同種工事施工実績は、企業の入札参加資格そのものとは別に、個別工事ごとに追加で課される要件です。過去15年以内・元請・原則公共工事という基本的な枠組みを理解した上で、コリンズや契約書で証明できる実績を日頃から整理しておくことが、入札参加のチャンスを逃さないための第一歩になります。

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