建設リサイクル法の届出とは?

建設リサイクル法の届出とは

建設リサイクル法(建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律)は、一定規模以上の建設工事について、コンクリートや木材などの特定建設資材を分別して解体・リサイクルすることを義務づける法律です。対象となる工事では、工事に着手する前に都道府県知事への届出が必要になります。公共工事に関わる事業者にとっては、この届出の枠組みと元請業者としての役割を理解しておくことが欠かせません。

建設リサイクル法の対象工事では、発注者(公共工事では発注機関)が工事着手の7日前までに都道府県知事へ届出を行う義務を負います。元請業者(受注者)は、契約前に発注者へ分別解体等の計画を書面で説明する義務と、工事完了後に実施状況を発注者へ報告・記録する義務を負います。届出そのものの提出者は発注者であり、元請業者ではない点が実務上の重要なポイントです。

対象となる特定建設資材

建設リサイクル法の対象となる特定建設資材は、次の4種類です。

  • コンクリート
  • コンクリート及び鉄から成る建設資材(鉄筋コンクリート等)
  • 木材
  • アスファルト・コンクリート

これらの資材を使用する建設工事のうち、一定規模以上のものが届出の対象になります。

対象工事の規模基準

対象工事に該当するかどうかは、工事の種類ごとに定められた規模基準で判断します。

工事の種類 規模基準
建築物の解体工事 床面積80平方メートル以上
建築物の新築・増築工事 床面積500平方メートル以上
建築物の修繕・模様替等(リフォーム等) 請負代金1億円以上
その他の工作物に関する工事(土木工事等) 請負代金500万円以上

この基準のいずれかに該当する工事が、建設リサイクル法上の「対象建設工事」となり、届出の対象になります。

公共工事では、建築工事だけでなく土木工事も対象になり得ます。土木工事等の基準は請負代金500万円以上と、建築の解体・新築の基準に比べて対象になりやすい水準です。工事の種類ごとに基準が異なる点に注意が必要です。

届出の義務者・届出先・届出時期

対象建設工事について、発注者(自主施工者を含む)は、工事に着手する7日前までに、分別解体等の計画等を都道府県知事に届け出る義務があります。公共工事の場合、この届出義務を負うのは発注機関であり、受注する元請業者ではありません。福島県における届出先は、福島県建築指導課をはじめとする窓口で確認できます。

届出に必要な書類

福島県が示す届出に必要な書類は、次の5種類です。

  • 届出書(様式1)
  • 分別解体等の計画書(様式2)
  • 工程表
  • 設計図または現況を示す写真
  • 案内図

これらの書類を整えて、工事着手前に届出先へ提出することになります。

元請業者(受注者)の役割

建設リサイクル法上、届出の主体は発注者ですが、元請業者にも次の義務があります。

  • 契約前に、発注者に対して分別解体等の計画等について書面を交付して説明すること
  • 工事の契約書面に、分別解体等の方法などを明記すること
  • 工事完了後、リサイクル等の実施状況を発注者に書面で報告すること
  • リサイクル等の実施状況に関する記録を作成し、保存すること

つまり、元請業者は都道府県知事への届出そのものは行いませんが、発注者が適切に届出できるよう説明を行い、工事後は実施結果を発注者に報告する立場にあります。

公共工事の入札に参加する事業者にとって重要なのは、「届出は発注者が行うが、その前提となる分別解体等の計画の説明や、完了後の報告・記録は元請業者の義務である」という役割分担を正しく理解しておくことです。届出書類の作成を発注者から実務的に求められる場面もあるため、様式や記載内容を把握しておくと工事の進行がスムーズになります。

「公共工事だから届出は発注者(役所)が全部やってくれる」と考えて元請業者側の義務を意識しないと、契約前の書面説明や完了後の報告・記録の作成が後回しになりがちです。説明義務や報告・記録の作成・保存は元請業者自身の義務であり、発注者に任せきりにできるものではない点に注意が必要です。

まとめ

建設リサイクル法の届出は、床面積や請負代金など工事の種類ごとに定められた規模基準に該当する場合に必要となり、工事着手7日前までに発注者が都道府県知事へ届け出ます。元請業者は届出の主体ではありませんが、契約前の分別解体等の計画説明、契約書面への明記、完了後の報告・記録という一連の義務を負っています。公共工事に参加する際は、この発注者と元請業者それぞれの役割を踏まえて対応することが必要です。

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