【福島県】電気積算の住標を間違えると失注する理由
- 福島県の電気設備の金抜設計書で、RIBCコードの備考欄に「住標」とあるが、何のことか分からない
- 公共建築工事標準単価積算基準の歩掛りと数字が合わず、どちらを使えばよいのか迷っている
- 予定価格との差が出る原因が、住標の項目にあるのではないかと感じている
- 「住標」の意味と、電気設備積算に関わる基準書の正式名称
- 通常の標準単価積算基準と歩掛りが異なる理由
- 電気設備の積算で見落とさないための確認ポイント
結論|住標は公共住宅系の基準の歩掛りを使う項目の印
結論からお伝えすると、RIBCコードの備考欄にある「住標」は、公共住宅系の積算基準の歩掛りを使う項目という意味であり、電気設備では「公共住宅電気設備工事積算基準」の歩掛りを参照します。
公共建築工事標準単価積算基準の歩掛りで代用すると、積算単価を間違えます。SEKISAN-PROの実務では、福島県の建築・電気の積算で住標の出現率は5〜8%ほどまで増えており、入札が厳しい今、この見落とし一つが失注の原因になり得ます。
住標の正式名称は3冊の基準書
「住標」は、公営住宅・県営住宅・市営住宅といった公共住宅の積算に使う基準書の略称です。公共住宅事業者等連絡協議会が編集しており、正式名称は次の3冊です。
- 公共住宅建築工事積算基準
- 公共住宅電気設備工事積算基準
- 公共住宅機械設備工事積算基準
電気設備の積算で関わるのは、このうち公共住宅電気設備工事積算基準です。RIBC積算では、備考欄に「住標」と書かれた項目について、この基準書に載っている歩掛りを使って単価を計算します。
通常の標準単価積算基準と歩掛りが違う理由
歩掛りが違う理由はシンプルで、発行元が別の団体だからです。
- 通常の歩掛り:国土交通省大臣官房官庁営繕部が監修する「公共建築工事標準単価積算基準」
- 住標の歩掛り:公共住宅事業者等連絡協議会が編集する「公共住宅電気設備工事積算基準」など
同じ工種・同じような作業内容に見えても、算定の母体が異なるため、掲載されている数値は一致しません。京都府・神戸市・大阪府などの公表資料でも、この2系統の基準は明確に区別して案内されています。備考欄の「住標」は、その項目がどちらの基準に基づくのかを区別するための表記です。
電気設備の積算で見落とすとどうなるか
住標の項目を見落として、通常の標準単価積算基準の歩掛りで計算すると、その項目だけ単価が合いません。1件ごとのズレは小さくても、積算全体の精度を落とし、予定価格との差につながります。
備考欄に「住標」とあれば、通常の標準単価積算基準ではなく、公共住宅電気設備工事積算基準などの歩掛りを参照してください。出現率は5〜8%ほどでも、入札が激化している今は、この取り違えがそのまま失注につながります。
福島県の積算で住標が出てくる項目の例として、標識板、吸気ユニット、フレキシブルジョイント取付、機器収容箱、電力量計取付などがあります。これはSEKISAN-PROの実務上の体感に基づくもので、建築・電気・機械設備を通じた例です。
住標の単価は、算出できる積算ソフトと、算出できない積算ソフトがあります。算出できないソフトの場合は、標準単価積算基準で仮の単価を算出するしかありません。
メビウス8は住標も算出可能です。
住標の項目の扱いに迷う場合は、積算よろず相談箱で質問できます。
住標が使われる工事の範囲
他県の公表資料を見ると、住標が適用される対象は公営住宅等の新営工事(新築)が中心です。都道府県・政令市の営繕担当部局では、新営工事の複合単価の作成にあたり、通常の標準単価積算基準に加えて、この公共住宅系の基準を歩掛りの根拠にしている例が複数確認できます。
自治体によっては、公営住宅の新築工事の共通費率の算定にも公共住宅系の基準を適用すると明記しているケースがあります。住標が絡む案件では、歩掛りだけでなく共通費の考え方まで、通常の営繕案件と別ルールになる可能性があります。
改修工事など新築以外の工事では、通常どおり公共建築工事標準単価積算基準を適用する整理にしている自治体もあります。案件の種別によって扱いが変わりうる点に注意してください。
電気設備の積算で確認したい3つのポイント
- 備考欄の「住標」を拾う:RIBCコードの備考欄に「住標」とある項目を、積算前に洗い出します。
- 新営工事かどうかを確認する:金入設計書・特記仕様書・発注図書で、公営住宅等の新営工事に該当するかを確認します。
- 基準書の版を確認する:公共住宅系の基準にも年度改定があります。参照している版がずれていないかを確認します。
まとめ
「住標」は、公共住宅事業者等連絡協議会が編集する「公共住宅建築工事積算基準」「公共住宅電気設備工事積算基準」「公共住宅機械設備工事積算基準」の略称で、電気設備では公共住宅電気設備工事積算基準の歩掛りを使う項目の印です。通常の標準単価積算基準とは発行元が異なり、歩掛りも一致しません。備考欄の「住標」を拾い、新営工事かどうかと基準書の版を確認することが、積算単価のズレを防ぐ第一歩です。
SEKISAN-PROからのご案内
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