処分費・スクラップの積算ソフトでの設定方法は?初心者向けにわかりやすく解説
SEKISAN-PRO|積算入門
処分費とスクラップ(有価物)とは?
積算ソフトでの設定方法を解説
改修・解体工事では欠かせない「処分費」と「スクラップ」。似ているようで性格がまったく違うこの2つを、積算ソフトでの設定方法とあわせて解説します。
こんな方向けの記事です
- 処分費とスクラップの違いがわからない方
- 共通費が過大に計上されて困っている方
- 積算ソフトでの正しい設定方法を知りたい方
改修工事や解体工事の積算では、「処分費」と「スクラップ(有価物)」という2つの費目が登場します。どちらも工事費に金額として反映されますが、性格はまったく異なります。
この違いを正しく理解して積算ソフトに設定しないと、共通費(共通仮設費・現場管理費)が過大または過小に計上されてしまいます。
処分費とスクラップの違い
- 産業廃棄物などの処理費用
- 工事費に加算される費目
- 費用が発生する(支出)
- 鉄筋・鉄骨・銅線などの有価物
- 工事費からマイナスで計上
- 売却益が発生する(収入)
処分費は「支払うお金」、スクラップは「受け取るお金」。工事費への影響が逆方向なので、積算ソフト上でも明確に区別して設定する必要があります。
なぜ「率対象外」の設定が必要なのか
共通仮設費や現場管理費は、直接工事費(純工事費)の金額をもとに率をかけて算出されます。処分費やスクラップの金額をそのまま計算のベースに含めてしまうと、共通費の金額が本来より過大、または過小になってしまいます。
設計書に記載される直接工事費合計には、処分費(プラス)とスクラップ(マイナス)の両方がすでに含まれています。共通費の率計算では、この2つを直接工事費から除外した金額を使用します。
スクラップの設定方法
スクラップ(有価物)は、積算上ではマイナス計上になります。処分費と同じく、共通費の率計算からは除外(率対象外)される点は共通ですが、金額の符号が逆になる点に注意が必要です。積算ソフトでは費目の種別を「スクラップ」に設定することで、処分費とは区別して管理できます。
注意:設計書の直接工事費合計には、スクラップの金額がすでにマイナスとして反映されています。積算ソフトに直接工事費合計をそのまま入力したうえで、さらにスクラップ欄にも金額を入力すると、二重に控除されてしまう場合があります。入力方式は使用しているソフトの仕様によって異なるため、必ず確認してください。
設定を間違えるとどうなるか
処分費を率対象に含めたまま計算してしまうと、実際には発生していない共通費が余分に計上され、工事費全体が本来より高くなってしまいます。逆にスクラップの扱いを誤ると、売却益が正しく反映されず、工事費が実態とずれてしまいます。改修・解体工事の割合が多い設計書ほど、この設定の影響は大きくなります。
この記事のまとめ
- 処分費は支出(コスト)、スクラップは収入(有価物の売却益)で性格が逆
- 共通仮設費・現場管理費の率計算は直接工事費をベースに行うため、処分費とスクラップはどちらも率対象外として除外する
- スクラップは費目種別を「スクラップ」に設定し、マイナス計上で管理する(二重控除に注意)
- 設定を誤ると共通費が過大・過小に計上され、工事費全体がずれる

