積算ソフトは同じなのに、なぜ落札できる会社とできない会社があるのか?
SEKISAN-PRO COLUMN
積算ソフトは同じなのに、
なぜ落札できる会社と
できない会社があるのか?
ソフト選びに加えて考えたい、積算基準・積算条件・結果分析。公共営繕工事の積算精度を高めるための視点を整理します。
公共工事に取り組んでいると、
「同じ積算ソフトを使っているはずなのに、なぜあの会社は予定価格に近い積算ができるのだろう」
と感じることはないでしょうか。
実際には、同じ積算ソフトを使っていても、積算結果に差が出ることがあります。
その理由の一つが、
積算条件の設定と、積算ロジックの理解です。
落札には競争状況や応札戦略などさまざまな要素が関わりますが、ここでは企業が改善できる「積算精度」に焦点を当てて考えてみます。
01 / SOFTWARE積算ソフトは結果を保証するものではない
積算ソフトは、公共営繕工事の積算業務を効率化する重要なツールです。
単価検索、代価表作成、共通費算定など、多くの作業を支援してくれます。
しかし、積算ソフトを導入したからといって、自動的に予定価格と同じ結果になるわけではありません。
積算結果は、例えば次のような条件によって変わります。
- どの年度の積算基準を適用するか
- どの単価を採用するか
- 設計図書の条件をどのように反映するか
- どの代価表を使用するか
- 共通費の補正条件をどう設定するか
同じソフトでも、前提条件が違えば結果は変わります。
大切なのは、
「ソフトが計算したから正しい」ではなく、「なぜその結果になったのかを確認できること」です。
02 / CONDITIONS積算を始める前に条件を整理する
公共営繕工事では、数量入力の前に工事条件を整理することが重要です。
例えば次のような項目です。
- 新営工事か改修工事か
- 執務並行改修に該当するか
- 撤去・運搬・処分費をどう扱うか
- 適切な単価・代価表を選択できているか
- 共通費算定条件は適切か
これらは工事名だけで判断するものではありません。
設計図書や特記仕様書、積算基準を確認しながら整理していく必要があります。
公共営繕工事では工事ごとに条件が異なります。
過去案件の設定をそのまま流用せず、今回の工事条件に合わせて確認することが重要です。
積算ロジックの理解とは、難しい計算式を覚えることではありません。
なぜその単価になるのか。
なぜその共通費になるのか。
どの条件によって結果が変わるのか。
これらを理解することが、積算精度向上につながります。
03 / ANALYSIS予定価格との差は内訳ごとに分析する
積算精度を高めるためには、開札後の振り返りも重要です。
しかし、
「今回は高かった」
「もう少し安く入れればよかった」
だけでは次につながりません。
金入設計書などを入手できる場合は、内訳ごとに分析することが重要です。
- どの工種で差が出ているのか
- 数量なのか単価なのか
- 共通費なのか
- 補正条件なのか
- 設定ミスはなかったか
総額が近くても安心はできません。
複数の誤差が偶然相殺されている場合もあります。
重要なのは、
総額ではなく、差が発生した理由を確認することです。
分析を続けることで、自社の積算精度向上につながる知見が蓄積されていきます。
04 / SUPPORTソフトを持つことと、使いこなすことは違う
積算ソフトを選ぶ際は、機能や価格に注目しがちです。
しかし、それと同じくらい重要なのが導入後の支援体制です。
例えば、
共通費が合わない。
予定価格との差が大きい。
そのような場面で、
「どこを確認すればよいのか」
を相談できる相手がいるかどうかは大きな違いになります。
導入や乗り換えの際には、
- 建築工事に対応できるか
- 電気設備工事に対応できるか
- 機械設備工事に対応できるか
- 積算基準の考え方を相談できるか
- 導入後のサポート体制は十分か
といった点も確認したいところです。
ソフト選びだけでなく、
積算について相談できる環境づくり
も重要なポイントです。
05 / REVIEW積算精度を高めるために見直したいこと
同じ積算ソフトを使っていても、積算結果に差が出ることがあります。
その差は、ソフトの性能だけでなく、条件設定や確認手順の違いから生じることも少なくありません。
積算精度を高めるために、改めて次の点を確認してみてはいかがでしょうか。
- 積算基準を正しく適用する
- 共通費の考え方を理解する
- 工事条件を整理する
- 結果を分析する
- 社内で知識を蓄積する
積算ソフトは重要なツールです。
しかし、それ以上に重要なのは、
積算ロジックを理解し、
結果を分析しながら改善を続けることです。
予定価格との差を減らすために、積算条件の確認と結果の分析を積み重ねていきましょう。
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